剣の眠る国
剣の眠る国
メドフィオルデ王国
暴力的で有名。けれどそれは昔の話。今ではフルーツが取り柄の、優しい国。南方にあり海に面している。女王と王様は二人とも心優しく、王子も国民に愛されており、この国の犯罪は少ない。噂話で誤解される事がある。
カトレッシェンド王国
こちらも平和。知的で有名。子どもたちの教育に熱を上げている。女王と王様は二人とも国民におしたいされているが、その厳しいようなそうでないような態度に時々国民に苦手意識を持たれる。西にあり、北南に長い。
剣の眠る国
シーン1 カトレッシェンド王国 城前の広場
街の人々がローズベリアの名前を大声で呼び、彼女を探している。
ベラ登場。きれいな、薄い生地でできた服装をしており、頭にはティアラ。
ベラ
ローズベリアはまだ見つかっていないのですか?
住民
はい。気配が全く無く……。
住民B
もしかして……!
ベラ
もしかしてって、なぁに?
住民B
メドフィオルデ王国の人々に…連れ去られたのかも!?
街の人々は次々に、そうだそうだと賛成する。
ベラ
おやめなさい!(みんな静まる)メドフィオルデ王国はそんなことはしません。あなたたち、まだ「メドフィオルデ王国は暴力的」という噂を信じてるの!?(軍の一人に)あなた達はローズベリアをこの国くまなく探しなさい。国民たち、あなたたちは帰って普通の生活を送りなさい。
住民
でも、私たち、あなたの役に立ちたいんです!!
ベラ
ええ……。確かに今のカトレッシェンド王国は危ない状況です。王は今重病で外に出られず、王女は行方知れずです。だからこそ、あなたたちは安全を身に着けてください。あなたたちまでいなくなったら、私は……。(両手で顔をおおう。)
街の人々
(少し考えてから)…わかりました、女王様。困ったことがあったら、すぐに私たちにお知らせください!
街の人々は個々の帰路へつく。ベラは少し休んでから、またお城へ戻る。
しかし、その後からローズベリアが街中から出てくる。その姿はみすぼらしく、黒い布を被って顔を隠し、自分を知られないようにしている。
不意に、ローズベリアの前に馬車がやってくる。少し止まった後走り出すと、もうローズベリアはその場にいない。
シーン2 ドレクティーナ国道中 森
ローズベリアは馬車に乗っている。外を眺める気配はない。運転手が、
運転手
しかし驚いたなぁ、お嬢ちゃん。そんなみすぼらしい身なりしながらも、信じられないくらい金貨持ってるんだもの。
ローズベリア
……。これで学習したら、もう人を外側で考えないようにしなさい。人は外側ではかれるものじゃないのだもの。
運転手
おー、いいこと言うね。しかし、なんでわざわざドレクティーナ国へ向かうんだい?わざわざ行くほど彼処は楽しいものなんてないだろう?
ローズベリア
……。本当は、メドフィオルデ王国へ行くのよ。私の国からメドフィオルデ王国へ行くには、ドレクティーナ国で汽車に乗り換えたほうが近いから…。
運転手
へえっ!メドフィオルデ王国!あそこは暴力的だって言うけどねぇ〜!
ローズベリア
(立ち上がって)そうよ!!!
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