朝顔になりたかった金魚
声劇台本『朝顔になりたかった金魚』
男女比率【男1:女1】または【男1:女1:不問1】
上演時間…50分
脚本 月が舞う夜に
2021年1月31日 20:16
…そんな風にあなたに大切にして欲しくて、私は…朝顔に…なりたかったの…
心優しい青年と、そんな青年に恋をした金魚のお話。
*【台本利用規約】をお読みになりお楽しみください。
【登場人物】
・瑞樹(みずき):大学生。就職先が決まり、夏休みに数年ぶりに帰省する
・サヨ:瑞樹の故郷の神社で出会った不思議な女性
・少年:瑞樹の小学生時代。素直で優しい子。
・金魚売り:祭りで金魚すくいの的屋をしている。瑞樹と兼役(序盤セリフ少量あり)
・地元の小学生:ラジオ体操に来ている小学生。(後半セリフ少量あり)
【役表】
男性:瑞樹/瑞樹(高校生)/金魚売り
女性:サヨ
女性(不問):少年/地元の小学生
◇◆◇◆◇
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金魚売り:「なぁ坊主、ホントにそいつでいいのかい?」
少年:「うん」
金魚売り:「だってそいつは…まぁ、いいってんなら少しまけといてやろう」
少年M:この子がいい。だって、こんなに綺麗じゃないか…。神社の境内に響く祭囃子(まつりばやし)を耳にしながら水の入ったビニール袋をかかげ、的屋(てきや)の灯りに透かし見た。キラキラと、光り揺らぐその姿にしばらく見惚れていた。
◇◆◇◆◇
1.絽育��
◯ 瑞樹の故郷
瑞樹:「相変わらず田舎だなぁ」
瑞樹M:朝一番のホームに降り立ち、辺り一面に広がる田んぼの景色を見渡す。ひんやりとした朝靄(あさもや)の中、二両しかない列車を見送ると大きく伸びをしながら深呼吸をした。
瑞樹:「田舎だけど空気のうまさは日本一!」
瑞樹M:大学に通うために上京してからは学部の研究に忙しく、一度も実家へは顔を出せずにいたが、就職も無事決まり、親への報告がてらに夏休みを使って久々に帰郷した。 青々とした稲が植えられている田んぼ道を、のんびりと歩く。
瑞樹:「どこも全然変わってない…そうだ、神社でも行ってみるか!」
瑞樹M:子供の頃、夏休みになると俺は暗いうちから起きだして、丘の上の神社で朝陽(あさひ)を見ることを楽しみにしていた。
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