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上演時間 5分
登場人物
    モミジ(不問)
    アマダカ(不問)

【登場人物】
モミジ(25) BBQ初心者。たまたま立ち寄った道の駅でこの会場を見つけ、ランチをとろうと言い出した人間
アマダカ(28) BBQ初心者。ランチの提案を受け、面白そうだからとBBQにかかる料金を出してくれた人間

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 とある道の駅。
 海岸や港が近いこの道の駅では、新鮮な魚介類をBBQとして食べられるようになっている。
 炭火焼きの網を挟んで、二人の人間が向かい合っている。
ーーーーーー

○ 屋内バーベキュー会場(昼)
    海岸傍の道の駅にある、屋内バーベキュー会場
    炭火の入った網を挟んで、モミジとアマダカがトングを片手に網の上の貝を見つめている
    網の上には、カキとサザエが鎮座している

モミジ「……これっていつ乗っけたっけ?」
アマダカ「さっき乗せたよ」
モミジ「いつ?」
アマダカ「さっき」
モミジ「だからいつ? 火が通ってるのかわからないから聞いてるんだけど」
アマダカ「そういうこと? 君が余りにも早く食べたくて、ずっと聞いてきてるのかと思ったよ」
モミジ「食べたいのもあるけど、貝って火が通ってないと危ないじゃん? だから聞いてたの」
アマダカ「僕も正確に時計を見ていた訳でもないしねぇ。でも貝の外見(そとみ)はアツアツだよ」
モミジ「そっちがアツアツでも中はどう? って話じゃん……でもなぁ」
アマダカ「ん?」
モミジ「中の貝の汁は沸騰してるよね……ぐつぐつ言ってて、醤油を垂らしたらおいしそう、にはなったよね」
アマダカ「で、あればだよ。それこそ「貝の身に火が通っている」とは思えないよね。汁が沸騰してるだけだし」
モミジ「だーかーらー、いつ食べれるのかなと思って、コイツラを網に上げた時間を確認したんじゃん」
アマダカ「最初に戻るってことだね」
モミジ「そういうこと……お腹空いたよー」
アマダカ「だろうね。ほら、この貝達、端に寄せるから何か中央で焼かない?」
モミジ「え、寄せちゃったら火、通るかな?」
アマダカ「通るよ。端とはいえ、炭火の上なんだから。どっちにしろ、火が通っているのか分からなくて不安だから、もっと火の上には置いておきたいでしょ?」
モミジ「そりゃそうだけど…」
アマダカ「じゃあ決まり。ほれ…っと」
モミジ「あ、じゃあこっちもやる…あっつ!」
アマダカ「大丈夫? 火傷してない?」
モミジ「うん、大丈夫」
アマダカ「良かった。そしたらさっき自分たちが取ってきたものでも焼こうか、僕はホタテ、エビ、タコが串刺しになったやつにしようかな」
モミジ「あ、それ僕もさっき取ってきた。一緒に焼いちゃおーっと。後は、ホルモンとフランクフルトも焼こ!」
アマダカ「こっちは他にも、鮎、カニ味噌を取ってきたよ、こっちで…鮎でも焼こうかなー」
モミジ「いけいけ〜! 焼いちゃお〜!」
アマダカ「…にしても、ホルモンとは、また火の通りにくいものを持ってきたねぇ」
モミジ「いいじゃん! 見つけたら食べたくなっちゃったの!」
アマダカ「自分でホルモンは管理するんだよー」
モミジ「いいのかなぁ〜? そんなこと言っちゃうと、一口あげないぞ〜」
アマダカ「悪い子だねぇ。せっかくこっちは鮎を一口あげようと思ったのにな〜?」
モミジ「あ、ずるい! 食べたい!」
アマダカ「一口下さい、アマダカさん! …とお願いすれば食べさせてあげよう。ついでにホルモンも一緒に管理してあげよう」
モミジ「…ねー、んなこと言わなくてもー、食べさせてくれるでしょ?」
アマダカ「最終的にはそうなるけど、君からのおねだりも聞きたいねぇ。モミジ君?」
モミジ「…意地悪アマダカさん」
アマダカ「ん? もう一回言ってみ?」
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