恋愛裁判
恋愛裁判

田中
佐藤
裁判官
弁護士12
裁判員
進行役

舞台中央に立つ進行役に照明

進行   2030年、政府は男女間の自由恋愛を法律で禁じました。
     この背景には出生率の低下に伴う人口の減少があります、政府はこの問題に取り組むべく結婚の前段階、恋愛に焦点を当てました。
     調査の結果、恋愛に対して何らかのトラウマを抱えている人の割合が非常に高いことが判明し、そのトラウマの原因を調べると交際相手の浮気や結婚詐欺等様々な問題が浮き彫りになりました。
     そこで政府はそのような恋愛段階での問題に歯止めをかけるべく恋愛裁判制度を導入。この制度は告白をする側が相手の自分への好意を立証、並びに、自分から相手への好意が本物であることを立証し
     相思相愛であることを、裁判官、裁判員に認めさせるもので、認められて初めて交際をすることが出来るというものです。
     この制度により、相手をだます目的による交際を未然に防ぐことが出来、結婚詐欺や浮気などで恋愛にトラウマを抱える人を減らす効果が期待されています。

進行役にあたる照明が消える
上手に田中現れる

進行   彼の名前は田中要次、26歳、職場先の同僚である女性に恋をしこの恋愛裁判を申請いたしました。

下手に佐藤が現れる

進行   彼女の名前は佐藤寛子、22歳、田中さんが勤める会社に事務の派遣社員として勤めています。

照明が元に戻る

進行   さて田中さん、恋愛裁判が始まります、心境は?

田中   心配です、僕の気持ちが皆さんに認められるかどうか・・・

進行   そうですか、頑張ってくださいね。
     佐藤さん、あなたはどうですか?

佐藤   私も彼の事、好意的に思っています、なので頑張ってほしいです。

裁判官、裁判員入ってくる

進行   それでは、恋愛裁判、開廷です。

裁判官立ち上がる。

裁判官  原告側

弁護1  はい、原告、田中要次は今回、受告人である佐藤寛子に好意を抱き、恋愛法第一条に基づき
     交際の承認を本法廷で求めるものであります。

裁判官  良いでしょう、原告、この裁判の結果次第であなたは最低二年間佐藤さんへの接見禁止、および恋愛裁判の申し立てが出来なくなります、よろしいですか?

田中   構いません

裁判官  原告側弁護人、受告側弁護人、ともに準備は完了していますか?

弁護1  原告側問題ありません。

弁護2  受告側も問題ありません。

裁判長  よろしい、ではここに恋愛裁判の開廷を宣言します。
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