唯一無二の転校
中学生編
「唯一無二の転校_中学生編」


  登場人物


  唯一無二  謎の転校生
  先生    心に闇を抱えてる 普段は真面目でノリのいい先生
  A君    無二君を尊敬している テンション高い
  B君    無二君に一目惚れ 好意を抱いている
  Cさん   無二君周りの人間関係を勝手に想像して楽しんでる ヒステリック




~第一幕~


中学3年X組
4月半ば



先生:えーみんなおはよう。今日はうちのクラスに転校生がきまーす。
みんな:Fooooooo!!!!
先生:みんな今日もテンション高いねー。それじゃあ教室に入ってきて!
無二:唯一無二(ゆいいつむに)です。名前に特に意味はありません。よろしくお願いします。
生徒A:かっけー。中二病全開じゃん。惚れました。
無二:前の学校では「むにちゃん」と呼ぶ輩がいましたが、絶対に呼ばないでください。はっ倒します。
生徒B:むにちゃーーーーん!可愛いよぉーーーー!
無二:おいそこの生徒Bみたいな顔したお前、後で屋上に来い。
生徒B:初日から告白か!?やったぁーーーー!
先生:二人とも落ち着きなさい。ここは公共な場だよ。争いは余所でやってね。
生徒B:そ、外だったらやってもいいんですか……。
無二:あ”あ”ぁん!?
生徒C:先生止めないんですね。最っ低!!見損ないました。ずっと信じてたのに!
先生:先生はね、学校の中でしか先生をやらない主義なの。学校の外で先生と会ったとしても声をかけないでくださいね。
先生:こほん。戯言はここまでにして……。じゃあ無二君への質問タイムを設けて挨拶を終了したいと思います。なにか質問ある人!
生徒A:はい!じゃあ、無二君は山派ですか。海派ですか。
無二:俺は空を行く。
生徒A:かっけー。情熱的!逞しい!
生徒C:じゃあ私からも。先生は恋人作らないんですか。
先生:Cさん、今は無二君に対しての質問タイムですよ。それに恋人作るのには専用のキットが必要です。先ずはジャガイモと玉ねぎと人参を用意します。
生徒C:あわわ、先生が「恋人」という言葉に拒絶反応を起こしてカレーの調理を始めてしまった!
無二:他に質問は?
生徒B:はい。じゃあ、むにちゃ…、無二君の好きな動物はなんですか。
無二:特にはないですが、強いて言うなら人間です。歴史上、幾度も過ちを繰り返し、どれだけ時を重ねても学習しないところに哀れさや虚しさを感じます。そんな人間が好きです。
生徒B:ぼ、僕のことも好きですか///
無二:潰すぞ。
生徒B:すみません。でもそんなところも愛おしい!
先生:玉ねぎ切ってたら涙が……ぅぐぐ。こほん。それでは以上で無二君の挨拶とホームルームを終了します。じゃあ折角だから無二君が朝礼しよっか。
無二:どういうことですか。まあいいです。気を付け。礼。
みんな:ありがとうございました~。


~第二幕~


5月末

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