ちゃんと言え、自分で。 (5分)
◆「警察は呼ばないでおきますけど、呼んでもおかしくない状況ですよ?」
◯「ごもっともです…。なんでやっちゃったの?」
□「…」
◯「『木造でよく燃えそうだった』と言ってます」
◆「放火魔の考え方だよ? 自宅にロケット花火撃ち込まれた私の気持ち分かります?」
□「…」
◯「『放火魔ではない』と言ってます」
◆「いやいや、ここに被害者がいて、今回たまたま引火しなかっただけだからね?」
□「…」
◯「『残念』と言ってます」
◆「放火魔だろ!」
□「…」
◯「『放火魔ではない』と言ってます」
◆「自分で決めるんじゃないの。客観的に放火魔だと思われたら、もうそれはそうなの」
□「…」
◯「『お腹が空いた』と言ってます」
◆「今それは言わなくていいし、お母さんも代わりに言ってこなくていいです。そもそも
  息子さんは私に聞き取れる様には喋れないんですか?」
□「…」
◯「『うるせぇ』と言ってます」
◆「ないね? 謝罪も反省もする気ないね?」
□「……………………………」
◯「『ある』と言ってます」
◆「今もっと長く何か言ってなかった? 本当にあるとだけ言ってた?」
□「…」
◯「『うるせぇ』と言ってます」
◆「ないんだよなー。その態度なら謝罪も反省もする気ゼロなんだよなー。やっぱ呼ぶ
  か、警察?」
□「…」
◯「『警察が犯人を捕まえるのを目の前で一度見てみたかった』と言ってます」
◆「犯人お前よ?」
□「…」
◯「『そう見せかけた某国のスパイだ』と言ってます」
◆「見せかけてないよ? ロケット花火撃ち込んだ実行犯はお前よ?」
□「…」
◯「『上手く騙す事に成功している様だ』と言っています」
◆「騙されてないからな? せめて謝るなり誠意を示す気はないですかね?」
□「…」
◯「『うるせぇ』と言ってます」
◆「お母さん。あなたも通訳みたいにしてるだけじゃなくて」
◯「…そうですよね。すみません、つい過保護になってしまって…」
◆「あなたたちのは過保護とは別物だと思いますけどね?」
◯「たーくん、ごめんなさいしましょうか。ね?」
□「…」
◯「『お腹が空いた』と言ってます」
◆「最悪なタイミングで食欲を主張してきたな?」
◯「たーくん、ごめんなさいってちゃんと言うの。ね?」
□「…」
◯「話を逸らさないの」
□「…」
◯「今それはいいの」
□「…」
◯「今じゃなくていいの」
□「…」
◯「田村ゆかりがいつ結婚するのか、今は気にしなくていいの」
◆「よく今それを気に出来たな」
□「…」
◯「ごめんなさいって」
□「…」
◯「そう」
□「…」
◯「今、言ったんですけど…」
◆「全然聞こえなかったですけどね。謝ったんなら、とりあえず良しとしますよ」
□「…」
◯「『褒めて欲しい』と言ってます」
◆「は?」
◯「普段「ごめんなさい出来て偉いね」って私が言うもんですから、言えば褒められると
  思ってるみたいで…」
◆「謝罪の言葉って概念を持ち合わせてないの???」
□「…」
◯「『なんで褒めてくんないの』と言ってます」
◆「うわ、すげぇむかつく顔してる。世の中で自分が一番偉い気になった奴が気分を害し
  てる顔してる」
□「…」
◯「『うるせぇ』と言ってます」
◆「むしろ怖くて聞かなかったんですけど、息子さんおいくつですか?」
◯「今年で46歳です」
◆「田村ゆかりと一緒か…��
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