Never Ending Station
『Never Ending Station』

【登場人物】4名(男1女2不問1)
少女:女。素足に白いワンピースなど
先輩:女。最初は制服とギターケース。基本的に明るく朗らか
後輩:男。先輩の一つ下
車掌:男女不問。

【上演時間】25分

【あらすじ】
目的地に向かって、のんびりガタンゴトン。
途中何度も駅で止まって。
乗ってくる人と知り合ったり、降りる人に別れを告げたり。
そしてたまには、流れる景色をぼーっと眺める……
さぁ、ご一緒にちょっと不思議な各駅停車の旅へ−

【本編】

(暗転中。電車のガタンゴトンいう音)

先輩「…………おーい…………ねえってば…………起きて…………ねえ、起きてよ」
少女「ん…………」

(明転。電車の中。並んで座る二人、先輩の肩によりかかって眠っていた少女)

先輩「おはよ」
少女「お、おはよう……」
先輩「やっと起きたー。あー、重かった」
少女「あ、ごめんなさい……」
先輩「ん、へーきへーき。そんなに私の肩、寝心地よかった?」
少女「う、うん……」
先輩「まぁ気持ちは分かるよ。電車とか乗り物の中って妙にぐっすり寝ちゃうんだよねー」
少女「電車……ここ、電車?」
先輩「はあ? ちょっと、まだ寝ぼけてるの?」
少女「うん……」
先輩「大丈夫? どの駅で降りるか覚えてる?」
少女「駅? 駅は……どこだっけ?」
先輩「あのねえ……」

(横から車掌登場)

車掌「次は〜16歳〜16歳〜」(アナウンスのあと退場)
少女「16歳?」
先輩「降りるの?」
少女「……いや、ここじゃない、気がする……」

(ドア開く。後輩(男子高校生)乗ってくる。二人を観て、軽く驚く)
(電車出発。ちらちら見る後輩に対し、先輩が不審がる)

先輩「ねえ……何か用?」
後輩「あ、すみません。あの……軽音部の人ですよね? 部活紹介でギターひいてた」
先輩「そうだけど」
後輩「あーやっぱり! あの新入生歓迎ライブ見ました! すごくかっこよかったです!」
先輩「……えぇ〜? そう? あ、ありがとう! きみ一年生?」
後輩「はい! 次のライブはいつやるんですか?」
先輩「うーん、次は、秋かなー。文化祭で」
後輩「あー、けっこう先なんですね……」
先輩「あー、じゃあいま一曲聞かせてあげるよ! ここで!」
後輩「ここで!?」
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