今すぐヒニンして下さい！
「今すぐヒニンして下さい！」
俺 ：山本ダイキ。新入社員。男。
同期：松岡カオリ。俺の同期。女。
課長：谷口課長。おっさん。
庶務：石塚ケイコ。事務のおばちゃん。
◇ ◇ ◇
場面は会社のオフィス。
いくつかのデスクがあり、それぞれパソコンが備え付けてある。
今は昼休みが終わる直前。
松岡は自分の席でパソコンを覗いており、
庶務の石塚は傍らに立って仕事を教えている。
課長は自分の席で急いで弁当を食べている。
俺こと山本ダイキはまだこの場にはいない。
暗転中、
同期「社内承認システム？」
明転
庶務「そう、社内承認システム。
伝票の発行、勤怠管理の申請、そういったものを承認や否認といった
処理をするシステムね。
会社のネットワークに繋がっていて、パソコンで簡単にできるのよ」
同期「なるほどー」
庶務「あ、そうそう、さっきの勤務表、月が先月のままで差し戻しになったから、
社内承認システムで否認しといてね」
同期「わかりました。否認の項目を選べばいいんですね」
庶務、パソコン画面を指差しながら仕事の続きを教える。
俺、オフィスの外で電話をしている。
俺 「うそ、お前、会社の同期の子妊娠させちゃったの！？
・・・え、いや、まだわかんないのか。
ちゃんと避妊しなかったから不安ってわけか。
避妊はちゃんとしろよ、避妊は。
まったく、入社早々なにやってんだよお前は。
俺は・・・大丈夫だよ。同期の子とも仲良くやってるよ。
じゃあ、そろそろ昼休み終わるから切るな。
続きは夜聞くから。・・・はーい。はーい」
俺、電話を切ってオフィスに入り、席に座る。
昼休みが終わるチャイムが鳴る。
課長、ダッシュで弁当を食べ終わり、片付け、
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