あらすじ
最近、学校行事がますます削られているようです。劇をする機会も少なくなっています。
発表の機会が設けられていても、時間が制限されていて、なかなか充実した劇を演じることが
できないという声も聞きます。
舞台で劇を演じる経験がないままに学校を卒業してゆく生徒も多いのではないでしょうか。
劇を演じる貴重な体験は、座学では決して得られないものです。
時間の制約があるなかで、どのような劇が成り立つのかを考えて、この脚本を書き上げました。
上演時間は20分程度です。
この劇の舞台は小学校です。学校の倉庫を掃除していると戦争中の国民学校の古い写真のアルバムが見つかりました。そのアルバムの中にあった三枚のカボチャの写真、劇は、そのそれぞれにまつわる話を年代順に並べたオムニバス形式になっています。
最初は、南京陥落のときに学校で行われたナンキンみこしの話、二つ目は、B29が学校の運動場に落していったどでカボチャの話、三つ目は、戦争が終わって最初の運動会でどでカボチャを腹いっぱい食べた話。
何しろ短時間のオムニバス形式なので、そんなに突っ込んだ内容ではありませんが、戦争の被害と、加害というより戦争への加担について考えてもらう端緒になればと願って書いたものです。
登場人物は、一人に一つのセリフを与えれば三十数人、セリフを適当にまとめれば十数人となり、クラスの全員で演じることができるようになっています。